多汗症とボトックス治療について
汗腺にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類がありますが多汗症に関係しているのは、エクリン汗腺のほうです。汗の分泌を増加させる神経伝達物質を抑制するためにボトックスを注入しエクリン汗腺からの発汗を抑え、多汗症の症状を改善させることができます。
ボトックスとは何でしょう。
ボトックス注入のボトックスという成分はボツリヌス菌から抽出されています。ボツリヌス菌とは、ブドウ球菌と並んで、食中毒の原因となる代表的な菌ですが、ボツリヌス菌から抽出された菌の毒素効果だけを残し無毒化しものがボトックスです。元来は医療現場で使用されていた神経麻痺剤でボツリヌス菌の毒素は、顔面神経を麻痺させることができます。そのため美容の分野でしわ取り若返り法として大変な人気です。
ボトックスという言葉は、米国アラガン社の登録商標のA型ボツリヌス菌毒素のことを指します。ボトックス注入の効果は、個人差もありますが効果は半年から1年程度です。
重度のワキガ治療はどうでしょうか。
多汗症や軽度のワキガならボトックス注入で効果が期待できますが、重度のワキガとなると難しいです。ワキガの場合は、エクリン汗腺から出る汗よりアポクリン汗線出る汗が影響しています。重度のワキガや完治を望むなら汗腺を取り除く外科手術が望ましいでしょう。手術も切除法などいろいろありますが、いまは最先端の超音波治療として体に負担の少ない再発することもない方法がありますので、その治療がお勧めです。